FREITAG(フライターグ)は、使用済みのトラックの幌(ほろ)や、近年では循環可能な素材(サーキュラー・マテリアル)を多く取り入れ、バッグやアクセサリーを製造しています。現在の私たちの中心的な取り組みは、インテリジェントなデザイン、資源を節約する製造・流通プロセス、オーダーメイドのサービス展開、そして実用的な素材革新(マテリアル・イノベーション)を通じて、リニア経済(大量生産・大量廃棄の直線型経済)から一歩ずつ脱却することです。
FREITAG インパクト・ステートメント 2025では、FREITAGが現在その道のりのどこに位置しているのかを紹介しています。33のステートメント(声明)を通じて、2025会計年度における最も重要な施策、事実、数値、進捗、そして課題を公開しています。この報告書は、FREITAGのバッグの典型的なライフサイクルに沿って構成されています。つまり、デザインプロセスから素材選び、製造・流通プロセス、そして使用フェーズを経て、できるだけ長く使われた製品が最終的にどのような終わりを迎えるか、という一連の流れです。
FREITAG インパクト・ステートメントは、情報を提供し、考察を促し、インスピレーションを与えることを目的としています。ご一読いただき、ありがとうございます。
1. デザイン
FREITAGでは、プロダクトデザインこそが私たちの循環への野心を形にする最も強力なレバー(手段)であると考えています。製品が環境に与える影響の大部分は、すでに開発段階で決定されています。そのため私たちは製品そのものだけでなく、そのライフサイクル全体をデザインしています。一点モノならではの個性とタイムレスなデザインに、長く使い続けられる耐久性、修理のしやすさ、そして素材が循環し続ける仕組みを組み合わせています。製品が簡単に廃棄されることのないよう、製品そのものができるだけ長く使い続けられることを目指し、さまざまな工夫を重ねています。
WASTE IS A DESIGN ERROR.
2. 素材
すべては、使用済みのトラックタープ、廃棄された車のシートベルト、そして古くなった自転車のインナーチューブから始まりました。FREITAGは、何らかの形で廃棄物となった素材を調達し、再利用する取り組みを着実に拡大・発展させてきました。今でもアップサイクルされたトラックタープが主役ですが、現在のラインナップには、使い古されたスキーブーツから作られたiPhoneケースや、かつて車に搭載されていたエアバッグから作られたバッグなども含まれています。素材を選び、調達する際に私たちが大切にしているのは、高い品質と耐久性、そして堅牢さです。また、道路での役目を終えた素材であっても、お客様に安心してお使いいただけるよう、懸念される有害な物質が含まれていないことを確認しています。
WASTE IS OUR RESOURCE.
3. 製造
私たちの製造は、3つのステージに分かれています。まず、道路から回収された汚れた廃棄素材が検査、分類、解体され、徹底的に洗浄されます。第2のステージでは、タープの裁断(カッティング)が行われ、その後、長年のパートナーであるヨーロッパの製造拠点で縫製作業が行われます。最後のステージでは、完成した一点モノの製品が再び厳格な品質管理を受け、写真撮影され、識別番号(ID)が付与されてシステムに登録されます。FREITAGの製造プロセスにおいて最も重視されているのは、品質、資源効率、そして社会的責任(公正さ)です。
PRODUCTION WITH PRINCIPLES.
4. 流通&販売
FREITAGの一点モノの製品がチューリッヒから世界へ、そして都市のインディビジュアリスト(個性を大切にする人々)の手元に届くまでには、3つのルートがあります。世界11カ国にある30のFREITAG Stores、チューリッヒ・エルリコンを拠点とするFREITAG オンラインストア、そして25カ国にある約300の「販売パートナー(セレクトショップ等)」です。流通において私たちは、最適な顧客体験、効率的なプロセス、そして過剰在庫の回避に配慮しています。FREITAGは、シーズンごとのコレクションや、加速し続けるトレンドサイクルとは一線を画しています。その代わり販売は「Never Out Of Stock(定番在庫を切らさない)」の原則に従っており、ほとんどの製品は何年にもわたって製造され、提供され続けます。
利益よりも、良心を。
5. 使用
循環経済への私たちのコミットメントは、製品が完成したときや、お客様の手に渡ったときに終わるものではありません。なぜなら、FREITAGの製品は頑丈で長持ちするからです。だからこそ、できるだけ長く、そしてできるだけ多く使い続けてもらいたいと考えています。そのために私たちは、バッグを修理し、必要に応じてレンタルし、役目を終えたバッグには新たな持ち主をつなぐ取り組みを行っています。こうした循環を支えるため、FREITAGではさまざまなサービスを提供しています。その中心となるのが、世界中で確立されているリペアサービス と無料の交換パーツの提供 です。これに加え、バッグの交換・リセールサービスやFREITAG RENT(レンタル) を提供しています。同時に、最初のサーキュラー製品(循環型製品)が実際に閉じられた素材サイクルに留まり続けるよう、テイクバック(回収)サービスもさらに拡大しています。
WE MAKE PRODUCTS THAT LAST.
6. 循環の完結
製品が循環できるようにデザインされ、循環可能な素材から作られ、考え抜かれたサービスが伴って初めて、寿命を迎えた製品を再び素材のサイクルへと戻すことができます。FREITAGはすでに、堆肥化可能な衣服ラインF-ABRICや、寿命を迎えた後に全体をリサイクルできるCIRC-CASES、そしてMono[PA6] Bagsなどで、いくつかの素材サイクルを閉じることに成功しています。また、長年にわたる素材革新プロジェクトCircular Tarp(サーキュラー・タープ)を通じて、将来的には使用済みのトラックの幌から作られたFREITAG製品そのものもリサイクル可能にするための基礎を築いています。
WASTE IS A DESIGN ERROR. (2)
従業員
FREITAGで働く人々、すなわち「F-Crew」は、私たちのパーパスを動かすエンジンです。私たちは、多様な視点が融合する、多様性(ダイバーシティ)と包摂性(インクルージョン)のある職場環境を大切にしています。これらは、私たちの日常の行動を方向付ける共通の価値観によって支えられています。組織としてさらに成長していくために、FREITAGの「サーキュラリティ&サステナビリティ・チーム」は、組織全体の専門家と連携し、循環経済に関する知識の構築や施策の策定に重点的に取り組んでいます。循環経済への移行は、全社的な共同学習プロジェクトです。力を合わせ、能力を備えたコミュニティとしてのみ、私たちは循環型の未来というビジョンを本当に現実のものにできるのです。
